「ノマドの聖地」チェンマイについて解説|チェンマイがなぜノマドの聖地と呼ばれているのか
近年、働き方の多様化が進み、アジア・ヨーロッパを中心にノマドという働き方が注目を集めています。
日本でも、2024年4月よりノマドワーカー向けの施策として「デジタルノマドビザ」の受付が始まり、今後、世界のノマドワーカー達が日本を訪れることが予想されます。
今世界でもホットな働き方「ノマド」ですが、そんなノマドの聖地と呼ばれている都市が、アジアにあるのをご存じですか?
それが、タイの「チェンマイ」です。今回は、なぜチェンマイがノマドの聖地と呼ばれるのか解説します。
ノマドとは
ノマドとは、「特定の場所に囚われずに働く働き方」を指します。語源は遊牧民や放牧民を意味する「ノマド(Nomad)」からきています。
場所に囚われないという働き方なので、ITエンジニアやWebデザイナー、ライターなどのパソコンやスマートフォン、タブレットなどを使って仕事ができる職種の方に多い働き方となっています。
ノマドの聖地 タイ・チェンマイ
特定の場所に囚われず働く働き方、ノマド。そんなノマドワーカー達から「ノマドの聖地」として熱い視線を送られる都市があります。それが、タイの都市チェンマイです。
チェンマイはノマドワーカーの働く場所として今一番人気のある都市です。
では、なぜチェンマイは「ノマドの聖地」と呼ばれノマドワーカーに好まれるのでしょうか。理由は以下の通りです。
- 物価が安い
- 働ける場所が多く環境が整っている
- 比較的治安が良く住みやすい
- ノマドワーカー向けのコミュニティが形成されている
1.物価が安い
チェンマイがノマドワーカーに好まれる理由の1つとして物価の安さが挙げられます。チェンマイの物価はその時の為替にもよりますが、大体、日本の物価の2分の1~3分の1と言われています。
そのため、生活にかかるコストが軽く、長期滞在しやすいことがノマドワーカーの働き方とマッチしているため、人気の理由となっています。
2.働ける場所が多く環境が整っている
チェンマイがノマドワーカーに好まれる理由の2つ目は、「働ける場所が多く環境が整っている」ことです。チェンマイはタイの中でバンコクに次ぐ第2の都市と呼ばれるくらい栄えており、カフェやコワーキングスぺ―スなど働ける場所が各地に点在しています。
また、高速Wi-Fiを設置しているお店が多く、コワーキングスペースに至っては多くの店舗で24時間365日営業しており、ノマドワーカーにとって働きやすい環境が整えられています。
中には居住スペースまであるコワーキングスペースが月額18,000円程度で利用できたりもします。
3.比較的治安が良く観光地も多い
チェンマイがノマドワーカーに好まれる理由の3つ目は、「比較的治安が良く観光地も多い」ことです。チェンマイはタイ第2の都市と呼ばれるだけあり、治安が比較的良いとされています。また、観光地も多く、大抵、観光地の近くにカフェやコワーキングスペースなど、仕事ができる場所があるので、観光を楽しみつつ仕事ができる、ノマドワーカーの醍醐味を存分に堪能することができます。
4.ノマドワーカー向けのコミュニティが形成されている
チェンマイがノマドワーカーに好まれる理由の4つ目は「ノマドワーカー向けのコミュニティが形成されている」ことです。チェンマイのコワーキングスペースには、利用者参加型のイベント、勉強会や情報交換会を開催していたりと利用者向けのコミュニティ形成が盛んな他、「ノマドの聖地」として世界中から訪れるノマドワーカーが多いため、FaceBookなどでは、チェンマイを訪れるノマドワーカー向けのコミュニティなどもあり、ノマドワーカー同士の情報交換も盛んに行われています。
「ノマドの聖地」として広く知られたことで、ノマドワーカーの往来が多く、様々な国、職種のノマドワーカーと交流できる点も、チェンマイがノマドワーカーに好まれる理由となっています。
チェンマイに滞在する際の注意点
ノマドの聖地チェンマイ、ノマドワーカーにとって魅力的な都市ではありますが、現地の知識なく訪れると思わぬトラブルや危険に遭遇する可能性もあります。ここからは、チェンマイに滞在する上で注意しておいた方が良い点を解説します。
1.スリや置き引きに注意
チェンマイの治安は比較的良く、邦人を狙った大きな犯罪なども起こっていませんが、観光客を狙ったスリや置き引きなどの軽犯罪には注意が必要です。
混雑した場所や人の往来が多い場所では、貴重品の管理に注意しましょう。特に夕方から賑わうナイトバザールと呼ばれるナイトマーケットは、チェンマイの見どころの一つではありますが、道の両側に店が出店し、かなり混雑するため、観光客のスリや置き引き被害が多発しているので、注意しましょう。
2.スキミングに注意
チェンマイでは、ATMに入れたカードの情報を抜かれる「スキミング」と呼ばれる犯罪行為も確認されています。
特に古くて人があまり使っていないATMはスキミングの格好の場所となっている場合が多く、注意が必要です。
キャッシングをする際は、大きな銀行やホテルに併設されたATMを利用するようにしましょう。
3.タイの公用語はタイ語であることに注意
タイの公用語はタイ語となります。チェンマイでも、空港やホテル、観光地など一部の場所では英語が通じる場所もありますが、基本的には通じないと考えておきましょう。
そのため、長期間滞在する場合は、ある程度タイ語について調べてから訪れると良いでしょう。
4.Wi-Fiが必ずしも無料とは限らないことに注意
日本では珍しいですが、チェンマイのコワーキングスペースでは、Wi-Fiの利用に別途料金を設定している場所も少なくありません。
そのため、Wi-Fiの利用を考えている場合は、その辺りも念頭に入れてコワーキングスペースを選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「ノマドの聖地」と呼ばれるタイの都市チェンマイが、なぜそう呼ばれるのか解説しました。
- 物価が安く
- 働ける場所が多く環境が整っていて
- 治安が良く観光地も豊富
- ノマドワーカー向けのコミュニティ形成が盛ん
という点が、チェンマイをノマドの聖地たらしめている所以と言ったところでしょうか。
さて、この条件、私たちの良く知る国も該当していると思いませんか?そう、日本です。
日本は近年円安の影響で、外国から見れば物価が手頃な物価となってインバウンド需要が高まっています。
また、コロナ過よりこっち、働き方の多様化が進み国内各地にコワーキングスペースのような働ける場所も増えてきています。
治安は言わずもがな、観光地も豊富、ノマドを対象とした「デジタルノマドビザ」の受付も開始と、新たな「ノマドの聖地」となれる条件が整っていると言えます。
そのため、今後、日本にも海外から多くのノマドワーカーが来ることが予想されます。そんなノマドワーカー向けに、宿泊施設やコワーキングスペースの経営者の方は、グローバルな施策を考えてみるのも良いかもしれません。