和歌山県におけるeスポーツの現状とは?
インターネットの普及により、近年eスポーツが急速に注目を集めているのをご存じですか?あまり詳しくない方からしてみれば「え!?ただのゲームでしょ?」と思われることもあるかもしれません。しかしeスポーツは「ゲーム」の枠を超え、「スポーツの一種」としての地位を確立しつつあるのです。
この記事では、和歌山県におけるeスポーツの取り組みや、和歌山県のプロゲーマーチームなど、地域活性化や若者の交流の場として活用されるeスポーツのすばらしさについて解説いたします。
和歌山県におけるeスポーツの現状と注目度の高まり
eスポーツとは?
eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)は、ビデオゲームやコンピューターゲームを競技として行うスポーツの一種です。ゲームであるため、身体を動かすスポーツと比較すると年齢差も身体能力の差も関係なく取り組み事ができるのが特徴です。
2000年後半くらいから大手企業や開発企業が賞金を設けて大会を開催するケースが増えたことで「プロゲーマー」という概念が現れ、eスポーツ熱が一気に加速しました。また、ライブストリーミングによる中継により、野球や相撲のTV放送と同じような感覚で、好きな競技を観戦できるようになったのも加熱要因の一つです。そんな今では身近なeスポーツですが、和歌山県でもその注目度が高まっています。
筆者も学生時代からゲームが好きでよくプレイしていますが、昨今ではスポーツの一種として捉えられており、オリンピックの正式競技にも採用が検討されているそうです。ひしひしと時代の流れを感じてます。
eスポーツ人気の背景とは【一般社団法人の取り組み】
和歌山県においても、地域の活性化や若者の交流の場としてeスポーツが注目されています。特に、一般社団法人和歌山県eスポーツ連合の活動や、下記で紹介する地元企業の支援や取り組みが、eスポーツの普及に大きく貢献しています。
一般社団法人和歌山県eスポーツ連合は、eスポーツを和歌山県の新たな産業として定着させ、経済発展・雇用を促進することを取組み目標としています。促進の一環として、「和歌山企業対抗戦」を実施したり、イベントを主催したりと、地域における熱意ある取り組みを実施しています。
eスポーツ人気の背景とは【高齢者の健康サポート】
皆さんは和歌山県の高齢化状況についてご存じでしょうか。令和5年の住民基本台帳に基づいた和歌山県の高齢者数(65歳以上)は約300,000人。人口比率としては33.3%となっています。これは全都道府県内における高齢者人口割合ランキングで10位と、全国の中でもかなり高齢者の比率が高い地域となっていることがわかります。そんな高齢者の健康サポートとして今注目されているのが「eスポーツ」です。
実証実験などから明らかに認知機能の改善への効果がみられたことも示されており、eスポーツは「非日常」を体感できることで、日常に変化が生じるきっかけになる!と前向きな意見も数多く集まったそうです。すでに「シニアeスポーツ協会」も設立されており、eスポーツには年齢や地域、国を超えた取り組みとなる可能性があることが考えられますね。
eスポーツは、バリアフリーなスポーツです。年齢、性別、人種、障がい等、多くの垣根を超えて、平等に楽しく競い合うことができます。 このeスポーツは、競技としての側面もありながら、娯楽、エンターテインメント、コミュニケーションツール、健康増進、認知症予防等、 様々な可能性を秘めております。引用:一般社団法人シニアeスポーツ協会
和歌山の自治体・企業におけるeスポーツの取り組み
和歌山eスポーツわかやま推進プロジェクト
和歌山県においても、デジタル社会推進課において「eスポーツわかやま推進プロジェクト」という取組みを実施し、eスポーツの発展に積極的に関与しています。具体的な取り組み内容としてはeスポーツ人口の拡大を実施するため「高校のeスポーツ部への支援」、地域への波及を目的とした「小規模イベントの開催」、県外からの人員流入を目的とした「大規模イベントの開催」などが計画されています。
また、「eスポーツわかやま推進プロジェクト」に対して、企業版ふるさと納税制度を利用した寄付もありました。寄付金及びゲーミングPC・モニタなどの物品が贈られ、県内の高校5校に配布されたようです。
eスポーツはコミュニケーション能力も身に着いたり、戦略を練るために思考力も養えたりと、教育的に有用との考えから、学生への支援プロジェクトが始まったそうですよ。
和歌山のeスポーツの取り組み「eスポーツキャラバン」
令和5年、和歌山県とブロードメディア株式会社が共催した「eスポーツキャラバン in WAKAYAMA supported by アドベンチャーワールド」では、約30名の高校生を対象とした二泊三日の合宿が行われました。会場はマリーナシティホテルで実施され、誰でもeスポーツの知識を習得できるよう、高校生以外も幅広く参加することが可能だったようです。
ゲームはeスポーツとして正式種目に選ばられることが多い「League of Legends」を採用しており、有名プレイヤーやキャスターなども呼び、ライブ配信も実施した大がかりなイベントとなりました。協賛企業などの協力頂いたうえ県主導のもと実施されており、先程の「大規模イベントの開催」としてeスポーツに取り組んでいることがわかります。
県主導でこんな大がかりなイベントを実施してたのは知りませんでした。今後も、色々なゲームの大会が県内で開かれていけば地域活性化に繋がるかもしれません。
和歌山のeスポーツの取り組み「ユタカ交通 presents 和歌山新城下町CUP by 和歌山新城下町DMC」
令和6年3月、メタバース和歌山実行委員会によってオフラインeスポーツ大会「ユタカ交通 presents 和歌山新城下町CUP by 和歌山新城下町DMC」が開催されました。競技ゲームは世界中に5億人以上のユーザーをもつ「Fortnite」を採用しています。
メタバース和歌山では、Fortnite上に和歌山駅前やあろち、和歌山城を再現したMAPを作成しているため、和歌山市民が見覚えのある場所でバトルすることができます。今回は南海電鉄のグループ会社であるeスタジアムの協力のもとコワーキングスペース「Work&Study IDEA」にて開催され、実況・解説を交えてeスポーツを知らない方でも楽しめる演出が成されていました。
eスポーツとメタバース。フォートナイトやマインクラフトといった箱庭系のゲームはメタバースとしての取り扱いも多いですよね。
和歌山プロゲーマーチーム、和歌山インダミタブルパンダについて
上記の記事では和歌山でもeスポーツイベントが行われていることがわかりましたが、実は和歌山にもプロゲーマーチームがあるのをご存じでしょうか。和歌山インダミタブルパンダは、「不撓不屈」の精神で和歌山から世界に挑戦するプロのeスポーツチームです。SF6部門・GGST部門・鉄拳7部門・VALORANT部門・TEPPEN部門・ストリーマー部門と多岐にわたる活動を実施しており、2023年7月にはあのアドベンチャーワールドとスポンサー契約を締結しました。
詳しくは下記のリンクより。別途記事を設けて、インダミタブルパンダの事を取り上げさせていただきました!
まとめ
いかがでしたか?和歌山県におけるeスポーツの取り組みは、地域の活性化や若者の交流の場として重要な役割を果たしています。また、高齢者においても、娯楽と健康を兼ね備えた趣味の一つとして検討しうるということもわかりました。
また、和歌山の自治体や企業、プロゲーマーチームが一体となってeスポーツを推進することで、和歌山県におけるeスポーツシーンは、今後さらに発展していくことでしょう。これからも、和歌山県のeスポーツの未来に期待が寄せられますね!
男なら、誰でも一度はプロゲーマーを志す…そんな時期が僕にもありました。